「ポケットモンスター 金・銀」の版間の差分

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『'''ポケットモンスター 金・銀'''』は1999年11月21日に[[任天堂]]より発売された[[ゲームボーイ]]用ゲームソフト。ジャンルは[[コンピュータRPG|RPG]]
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『'''ポケットモンスター 金・銀'''』は[[1999年]][[11月21日]]に[[任天堂]]より発売された[[ゲームボーイ]]用ゲームソフトの総称。ジャンルは[[コンピュータRPG|RPG]]。ポケットモンスターシリーズ本編の第2作である。マイナーチェンジ版である『'''ポケットモンスター クリスタルバージョン'''』もこの項で扱う。
  
[[ポケットモンスター]]シリーズ本編の第2作目であり、マイナーチェンジ版である『'''ポケットモンスター クリスタルバージョン'''』もこの項で扱う。
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この項ではこれら3つのバージョンについて扱い、[[リメイク]]版である『'''[[ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]'''』は別項で解説する。
  
 
== ポケットモンスター 金・銀 ==
 
== ポケットモンスター 金・銀 ==
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{{コンピュータゲーム |Title = ポケットモンスター 金・銀
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|Genre = ロールプレイングゲーム
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|Plat = [[ゲームボーイ]]
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|Dev = [[ゲームフリーク]]
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|Pub = [[任天堂]]
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|Play = 1 - 2人(対戦・交換など)
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|Media = ロムカセット<br/>[[バッテリーバックアップ|バックアップ]]および[[リアルタイムクロック|内部時計]]用[[電池]]搭載
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|Date = {{Flagicon|JPN}} 1999年11月21日
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|Price = {{Flagicon|JPN}} 3,990円(税込)
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|Sale = {{Flagicon|JPN}} 約717万本<br/>('''金''':約353万本+'''銀''':約364万本)<br/>[[画像:Map projection-Eckert IV.png|22px|世界]] 約2310万本
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=== 概要 ===
 
=== 概要 ===
 
ジョウト地方を舞台にしたポケモントレーナーの冒険と闘いを扱った物語。前作『[[ポケットモンスター 赤・緑|赤・緑・青・ピカチュウ]]』から3年後の設定となっており、前作と関連したエピソードも多く語られる。
 
ジョウト地方を舞台にしたポケモントレーナーの冒険と闘いを扱った物語。前作『[[ポケットモンスター 赤・緑|赤・緑・青・ピカチュウ]]』から3年後の設定となっており、前作と関連したエピソードも多く語られる。
  
ポケモンの種類が大幅に増え、計251種類となった(幻のポケモンを含む)、また技も増えている。パッケージのポケモンは『金』が[[ホウオウ]]で『銀』が[[ルギア]]。最初に選ぶ3匹のポケモンは[[チコリータ]]・[[ヒノアラシ]]・[[ワニノコ]]であり、幻のポケモンは[[セレビィ]]。本作に登場するポケモンのリストは[[ジョウト順のポケモン一覧]]を参照。
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ポケモンの種類が大幅に増え、計251種類となった(幻のポケモンを含む)、また技も増えて計251種類となった。パッケージのポケモンは『金』が[[ホウオウ]]で『銀』が[[ルギア]]。最初に選ぶ3匹のポケモンは[[チコリータ]]・[[ヒノアラシ]]・[[ワニノコ]]であり、幻のポケモンは[[セレビィ]]。本作に登場するポケモンのリストは[[ジョウト順のポケモン一覧]]を参照。
 
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主人公の部屋にゲーム機は無いが、後述の「ふしぎなおくりもの」によって手に入る[[ファミリーコンピュータ]]・[[スーパーファミコン]]・[[NINTENDO64]]・さらには[[バーチャルボーイ]]を任意で置くことが可能。また、主人公の母親が観ている番組は[[宮沢賢治]]原作の「[[銀河鉄道の夜]]」だと推測される。
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博士やライバルといったシリーズ定番のキャラも個性的で、多少頼りなさげな若い博士とポケモンを盗むという非行少年的アウトローなライバルが主人公の冒険を盛り上げる。
 
博士やライバルといったシリーズ定番のキャラも個性的で、多少頼りなさげな若い博士とポケモンを盗むという非行少年的アウトローなライバルが主人公の冒険を盛り上げる。
  
本作はジョウトとカントーの、2つの地方を相互的に行き来できる。シリーズ中2つの地方を舞台にしているのは本作だけである。
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本作はジョウトとカントーの、2つの地方を相互的に行き来できる。シリーズ中2つの地方を舞台にしているのは本作だけである。このためバッジの合計数が16個と多く、ストーリー展開もあらゆるバージョンの中で最も長い。
このためバッジの合計数が16個と多く、ストーリー展開もあらゆるバージョンの中で最も長い。すべてクリアしたときの満足感はシリーズの中では随一といわれている。この満足感からシリーズ最高傑作とまで言う人も数多く存在する。
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前作(『赤・緑・青・ピカチュウ』)と通信して、ポケモンを「交換」することも可能である(バグ技などを使用した不正なデータは受け付けないようになっている)。旧作から新作へと一方的なデータコンバートを行うゲームは多いが、相互に通信可能なものは珍しい。それだけに[[デバッグ]]に時間がかかり、開発が遅れた原因の一つであったとされる。また、本作は後に発売する[[ゲームボーイアドバンス]]版や[[ニンテンドーDS]]版のポケモンにも多大な影響を与えるシステムの基礎を作り上げ、この作品でポケモンの操作システムは一通りの完成を見たと言える。
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ジョウト地方の建物などのグラフィックは前作とは異なっているが、カントー地方の建物などのグラフィックは前作に準じたものになっている。ただし、一部洞窟などにおける岩のグラフィックなどは変更されている。
  
『金・銀』のポケモンはそれぞれ(一部を除き)グラフィック・図鑑の説明が異なる。グラフィックの傾向としては『金』は公式イラストに準じたものが多く、『銀』は独自のポーズをとっているものが多い。図鑑の説明が異なる点はその後のシリーズにも継続されるが、同時発売の2作でグラフィックが異なっていたのは本作のみである。
+
前作(『赤・緑・青・ピカチュウ』)と通信して、ポケモンを「交換」することも可能である(バグ技などを使用した不正なデータは受け付けないようになっている)。旧作から新作へと一方的なデータコンバートを行うゲームは多いが、相互に通信可能なものは稀である。また、本作は後に発売する[[ゲームボーイアドバンス]]版や[[ニンテンドーDS]]版のポケモンにも通じるシステムの基礎を作り上げている。
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『金・銀』のポケモンはそれぞれ(一部を除き)グラフィック・図鑑の説明が異なる。図鑑の説明が異なる点はその後のシリーズにも継続されるが、同時発売の2作でグラフィックが異なっていたのは本作のみである。
  
 
=== 主な新システム ===
 
=== 主な新システム ===
* 大部分のポケモンに「性別」の要素が加わった。♂と♀を一緒に「育て屋」に預けると「タマゴ」が手に入ることもある。
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* 大部分のポケモンに「性別」の要素が加わった。♂と♀を一緒に「育て屋」に預けると「タマゴ」が手に入ることもある。ただし、同じグループ同士の組み合わせにでないと入手できない([[メタモン]]の場合はほとんど全ての組み合わせで性別関係なくタマゴを手に入れることが出来る)。
* 新タイプに「あく」「はがね」が追加される。「あく」は強力なポケモンが多い「エスパー」に強く、「はがね」は弱点が少ないメリットがあり、勢力図を大きく変え、タイプ間の相性も若干修正された。また、一部の技の威力や命中率なども若干修正された。
+
* 本作からバトル画面に青いバーが表示された。これはそのポケモンの次のレベルまでの経験値であり、ステータス画面を見なくても[[アナログ]]式に判断できる。
 +
* 新タイプに「あく」「はがね」が追加され、タイプ間の相性も若干修正された。また、一部の技のタイプ<ref>主な例として、かみつくが「ノーマル」から「あく」に変更され、既存のタイプではあるがからてチョップも「ノーマル」から「かくとう」に変更された。</ref>や威力、命中率、(相性以外の観点での)効果なども若干修正された。
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* 前作の能力のステータスの特攻と特防に統一されていた「とくしゅ」が「とくこう」と「とくぼう」に分かれた。これにより個性的な育て方が可能になり、より対戦の戦略性が増した。
 
* ポケモンに1つだけ道具を持たせることができる。これにより対戦の戦略性が増した。
 
* ポケモンに1つだけ道具を持たせることができる。これにより対戦の戦略性が増した。
* カートリッジに時計が内蔵され、現実と連動した時間や曜日の概念が存在する。特定の時間帯や曜日にしか出現しないポケモンがいたり、発生しないイベントがある。
+
* ポケモン全体になつきのシステムが導入され、進化にも影響を与えた。
** <small>(時計の電池は[[バッテリーバックアップ]]と共用なので、電池が切れるとデータも消えるので注意が必要)</small>
+
* 勝負を挑んでくるトレーナーの名前が、前作の「肩書き」のみではなく「肩書き+名前」で表示されようになった。具体的には、ロケット団員を除く全てのトレーナーに固有名が付くようになった。
** <small>→1世代後の『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア|ルビー・サファイア・エメラルド]]』では、きのみの成長や一部のポケモンの進化に影響を与える程度でプレイ中に意識することは少ない。</small>
+
* 電話登録イベントの登場。電話登録可能なトレーナーは最初通常のトレーナーと同じように戦うこととなるが、バトルに勝利した後話しかけると電話登録を持ちかけてくる。電話登録を行うと再バトルの誘いが来たり珍しいポケモンの出現情報を得ることが出来るようになる。
** <small>→2世代後の『[[ポケットモンスター ダイヤモンド・パール|ダイヤモンド・パール]]』で、ハードの時計機能を利用して再現される。これはルビー・サファイア・エメラルドより金・銀・クリスタルに近いシステムになった。</small>
+
* 1日1個ずつ「[[きのみ (ポケットモンスター)|きのみ]]」が採れる。ポケモンに回復アイテムとして持たせたり、特殊な[[モンスターボール]]の材料(ぼんぐり)となる。
* 1日1個ずつ「[[きのみ (ポケットモンスター)|きのみ]]」が採れる。ポケモンに回復アイテムとして持たせたり、特殊な[[モンスターボール]]の材料となる。
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* [[ゲームボーイカラー]]の赤外線ポートを利用した手軽な通信「ふしぎなおくりもの」ができる。歩数計ゲーム『[[ポケットピカチュウ|ポケットピカチュウカラー]]』とも連動。なお、赤外線通信は次世代ハードに引き継がれなかったこともあり、シリーズ通して本作のみに使われている。
* [[ゲームボーイカラー]]の赤外線ポートを利用した手軽な通信「ふしぎなおくりもの」ができる。歩数計ゲーム『[[ポケットピカチュウ|ポケットピカチュウカラー]]』とも連動。なお、赤外線通信は次世代ハードに引き継がれなかったこともありシリーズ通して本作のみに使われている。
+
* きのみやふしぎなおくりものなど、各種イベントにより条件付ながらも多くの非売品を入手することが可能となった、複数回バトル可能なトレーナー増加により賞金稼ぎが容易になった、など資源難の問題が改善している。
* [[ポケルス]]と呼ばれるボーナス要素として扱われる状態変化の導入。これも、金銀クリスタルから、全作品に使われている。
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* [[ゲームボーイカラー]]が発売されたため、本作から色違いのポケモンが導入された。これは[[ゲームボーイ|旧式]]でのプレイ画面([[モノクロ]])では確認しにくいが、判別可能なアクションを入れる(出現時に光る)と言う考慮がなされている。
* 勝負を挑んでくるトレーナーの名前が、前作の「肩書き」のみではなく「肩書き+名前」で表示されようになった。
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* [[ポケルス]]と呼ばれるボーナス要素として扱われる状態変化の導入。これも、金・銀・クリスタルから全作品に使われている。
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=== 時計機能 ===
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本作の最大の特徴となるのが、カートリッジ内に内蔵された「内蔵式電池」の搭載による時計機能である。これは、カートリッジ内に時計が内蔵される事で実現しており、これによって現実と連動した時間や曜日の概念が存在するようになり、特定の時間帯や曜日にしか出現しないポケモンがいたり、発生しないイベントがある。
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ただし、時計の電池は[[バッテリーバックアップ]]と共用な為に、この作品において、『'''内蔵電池が切れるとデータが消えてしまい、その後もいくらレポートを行ってもデータ保存も出来なくなる'''』という、致命的な欠点が生まれてしまっており、発売から10年近くたった現在では殆どのカートリッジの内蔵電池がバッテリー切れを起こしている。
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このバッテリー切れの問題を解消する方法は、自力か又は[[任天堂]]に依頼して内蔵電池の交換を行う事であるが、自力で行う場合はセーブデータを消失する危険性があり、また任天堂での依頼は現在、終了を迎えてしまっている。『[[ポケモンスタジアム|ポケモンスタジアム 金・銀]]』に、ポケモンやアイテムのデータを移植するのが、もっとも安全にデータを保存しておく方法であるといえる。
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1世代後の『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア|ルビー・サファイア・エメラルド]]』では、きのみの成長や一部のポケモンの進化に影響を与える程度でプレイ中に意識することは少ない。これは[[リアルタイムクロック|RTC]]によって制御されているために本作同様に電池が切れると効果がなくなるが、セーブデータは保持される。
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2世代後の『[[ポケットモンスター ダイヤモンド・パール|ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』で、ハードの時計機能を利用して再現される。これはルビー・サファイア・エメラルドより金・銀・クリスタルに近いシステムになった。
  
 
== ポケットモンスター クリスタルバージョン ==
 
== ポケットモンスター クリスタルバージョン ==
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{{コンピュータゲーム |Title = ポケットモンスター クリスタルバージョン
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|Genre = ロールプレイングゲーム
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|Plat = ゲームボーイカラー
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|Dev = ゲームフリーク
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|Pub = 任天堂
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|Play = 1 - 2人(対戦・交換など)
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|Media = ロムカセット<br/>[[バックアップ]]および[[リアルタイムクロック|内部時計]]用[[電池]]搭載
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|Date = {{Flagicon|JPN}} 2000年12月14日
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|Price = {{Flagicon|JPN}} 3,990円(税込)
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|Sale = {{Flagicon|JPN}} 約187万本
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|etc = [[モバイルアダプタGB]]対応
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}}
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=== 概要 ===
 
=== 概要 ===
『金・銀』のマイナーチェンジ版で、モバイルシステムGBの戦略商品として発売された。第一世代や『金・銀』とも通信可能であるが、ゲームボーイカラー専用となったので、このソフトを利用する側はゲームボーイカラー(もしくは後に発売されるゲームボーイアドバンス)を利用しなくてはなくてはならない。ポケモンの覚える技などが一部変更されていたり、野生ポケモンの分布も大きく変更された。例として、夜間は水上以外の場所にみずタイプのポケモンが多く出現するようになった。カートリッジは半透明の水色となっており、基板の裏にはクリスタル模様の印刷がなされている。
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『金・銀』のマイナーチェンジ版で、モバイルシステムGBの戦略商品として発売された。第一世代や『金・銀』とも通信可能であるが、ゲームボーイカラー専用となったので、旧式のゲームボーイでは利用できない。カートリッジは半透明の水色となっており、基板の裏にはクリスタル模様の印刷がされている。ポケモンの覚える技などが一部変更されていたり、野生ポケモンの分布も大きく変更された。特に夜間は水上以外のフィールドにみずタイプのポケモンが多く出現する。
  
基本的なストーリーは『金・銀』と同様だが、パッケージを飾る伝説のポケモン・[[スイクン]]を巡る物語とその他サブイベントが新たに追加される。その他に、'''シリーズで初めて主人公に女の子を選ぶことができる'''ようになり、バトル画面で(相手トレーナーがポケモンをボールから出した時や、野生ポケモンとのエンカウント時などに)ポケモンに動作が加わり、随所において『金・銀』からの変更が加わっている。また[[イトマル]]、[[ニューラ]]、[[ヘルガー]]、[[ライコウ]]など、『金・銀』ではゲーム中のグラフィックと公式イラストとで色・デザインが異なっていたポケモンのグラフィックが公式イラスト準拠となった。
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基本的なストーリーは『金・銀』と同様だが、パッケージを飾る伝説のポケモン・[[スイクン]]を巡る物語とその他サブイベントが新たに追加される。その他に、'''シリーズで初めて主人公に女の子を選ぶことができる'''ようになり、バトル画面で(相手トレーナーがポケモンをボールから出した時や、野生ポケモンとのエンカウント時などに)ポケモンに動作が加わり、随所において『金・銀』からの変更が加わっている。また、『金・銀』ではゲーム中のグラフィックと公式イラストとで色・デザインが異なっていたポケモンのグラフィックが公式イラスト準拠となった(グラフィックの全体的なデザインは、一部金銀版と共通しているものが多い)。
  
 
モバイルアダプタGBと携帯電話を接続して専用サーバ(注:現在は既にサービスを終了)にアクセスすると、ポケモン交換の仲介機能を利用できたり、全国のポケモンバトルトーナメントの優勝決定戦などのハイレベルなバトルの再現データや、月刊の「ポケモンニュース」などのデータをダウンロードできた。「[[バトルタワー]]」の敵データに至ってはプレイヤー側からアップロードすることもできた。さらに期間限定で「ジーエスボール」というアイテムが貰えることにより、幻のポケモン[[セレビィ]]をゲットする機会を得られた。このようなネットワークサービスは2世代後の『[[ポケットモンスター ダイヤモンド・パール|ダイヤモンド・パール]]』にも採用されているが、それまではポケモンシリーズ中でも本作が唯一であった。知り合いとのポケモン交換・通信対戦はサーバを介さないため、現在でも利用が可能。
 
モバイルアダプタGBと携帯電話を接続して専用サーバ(注:現在は既にサービスを終了)にアクセスすると、ポケモン交換の仲介機能を利用できたり、全国のポケモンバトルトーナメントの優勝決定戦などのハイレベルなバトルの再現データや、月刊の「ポケモンニュース」などのデータをダウンロードできた。「[[バトルタワー]]」の敵データに至ってはプレイヤー側からアップロードすることもできた。さらに期間限定で「ジーエスボール」というアイテムが貰えることにより、幻のポケモン[[セレビィ]]をゲットする機会を得られた。このようなネットワークサービスは2世代後の『[[ポケットモンスター ダイヤモンド・パール|ダイヤモンド・パール]]』にも採用されているが、それまではポケモンシリーズ中でも本作が唯一であった。知り合いとのポケモン交換・通信対戦はサーバを介さないため、現在でも利用が可能。
  
== 地名一覧 ==
+
=== その他の金・銀バージョンとの相違点 ===
'''ジョウト地方'''
+
* ゲーム開始時に男女選択が出来るほか、主人公の家やウツギ博士の研究所で起こるイベントも多少変更されている。
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* 町から道路へ移動するなどマップ上における場所が切り替わったとき、進入した場所の名前がポップアップで画面下部に表示されるようになった。ただし建物の中など一部では表示されない。
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* エンテイ、ライコウ、スイクンに関するイベントや画面上における処理の変更。フィールド上でそれと分かるように描画されるほか、戦闘時のBGMが普通のポケモンの時と違う。
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* アルフの遺跡のパズルの小部屋の奥にアンノーンで文字が書かれている。文字をヒントに特定のアクションを起こすと扉が開き、隠し部屋に進めるようになっている。
 +
* エンジュシティ内にある焼けた塔のデザイン変更と関連イベントの追加・変更、スズの塔関連のイベント大幅追加。
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* コガネシティでゲームコーナーのコインと引き換えでポケモンに技を覚えさせることの出来るイベントがある。
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* ポケモン1匹1匹に記録される情報の追加。主人公の性別や出会った場所・時間などが記録されるようになった。
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* 電話機能の大幅な改善と関連イベントの追加。金銀版ではバトル後に没個性化していた電話登録可能トレーナーの性格設定が明確化された(初バトル時の性格設定を電話応答の性格設定に反映させた)ほか、再バトル発生条件や登録プロセスが一部変化している。また、電話登録を行った後に非買アイテムを提供してくれるイベントなども追加された。
 +
* ガンテツイベントの仕様変更。金銀版では一日一個のボールしか作ってもらえなかったが、クリスタル版ではぼんぐりを用意した数だけボールを作ってもらえる。ただし一日一種類のみ。
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* ポケモンがアクションをするようになった。後の『エメラルド』などとはちがい、動くのは敵ポケモンのみで味方ポケモンは前作までと同様動かないが、ポケモンが進化した時や、「つよさをみる」のステータス画面などでのみ見られる特定の動作も用意されているなど、細かく設定されている。
  
このシリーズのマップの原型は日本の「[[近畿地方]]」および「甲信越,北陸をのぞく[[中部地方]]」([[三重県]],[[岐阜県]])。
+
== 登場人物 ==
ゲーム中のキャラにも「コガネジムリーダーのアカネ」や「まいこはん」など関西弁(アニメ版を踏襲すると「コガネ弁」)で話す人が出てくる。また、五重塔を模した建物が出てきたりもする。これにより、このゲームでマサキの故郷がこの地方にあることから「何故マサキは関西弁なのか」という謎が解明される。
+
{{see|ポケットモンスターの登場人物}}
; ワカバタウン
+
: 物語のスタート地点。主人公の家とウツギ博士の研究所がある。モデルは[[津市]]だと思われるが、開発中の仮名は「サイレントヒルズ」であることから元は[[静岡県]][[静岡市]](サイレント=静、ヒルズ=岡)にする予定であったと考えられる。
+
; ヨシノシティ
+
: ワカバタウンの西にある町。 モデルは[[伊賀市]]と思われる。
+
; キキョウシティ
+
: ジョウト地方の中部にある町。トレーナー[[修行]]の場所である、マダツボミの塔がある。モデルは[[奈良県]][[奈良市]]だと思われる。
+
; ヒワダタウン
+
: ジョウト地方の南部にある田舎町。モンスターボール職人のガンテツが住む。モデルは[[和歌山県]]だと思われる。
+
; コガネシティ
+
: ジョウトの中央にある大都会。百貨店やラジオ塔([[通天閣]]だと思われる)などの施設がある。カントー地方のヤマブキシティまで[[リニアモーターカー|リニア]]が走っている。モデルは[[大阪府]][[大阪市]]で、リニアは[[東海道新幹線]]と思われる。北の「しぜんこうえん」は[[万博記念公園]]と思われる。
+
; エンジュシティ
+
: コガネシティやキキョウシティの北にある歴史の古い町。古い伝説の残る焼けた塔やスズの塔がある。モデルは[[京都府]][[京都市]]で、郊外にあるスリバチ山は[[比叡山]]だと思われる。開発中の仮名は「オールドシティ」。
+
; アサギシティ
+
: ジョウト地方の西にある、灯台で有名な港町。モデルは[[兵庫県]][[神戸市]]と思われる。
+
; タンバシティ
+
: アサギシティから海をわたった島にある町。モデルは[[淡路島]]だと思われる。
+
; チョウジタウン
+
: エンジュから東に進んだ山間部にある町。忍者の里と呼ばれる。「いかりまんじゅう」という[[饅頭]]が名物。モデルは[[滋賀県]][[大津市]]でいかりのみずうみは[[琵琶湖]]だと思われる。
+
; フスベシティ
+
: チョウジの東、「こおりのぬけみち」を抜けた先にある山の町。ドラゴン使いの修行の場、「りゅうのあな」がある。モデルは[[岐阜市]]と思われる。
+
  
=== ダンジョン ===
+
== 世界観 ==
カントー、ジョウトとふたつの地方両方を旅するバージョンのため、前作に比べ出現ポケモンのレベルが下げられ、ダンジョン自体も狭くなっている場所が多い。前作の舞台であるカントーは特に顕著で、トキワのもりなどフィールドと一体化されたり、オツキミやま等フロアが非常にシンプルになった場所も存在する。
+
{{see|ポケットモンスターの地名一覧}}
 
+
; マダツボミのとう
+
: 坊主たちが修行する、三重塔。ここに登場するトレーナーは、マダツボミを多用する。夜にはゴースが出現する様になる。
+
; つながりのどうくつ
+
: 様々な場所につながっている洞窟。地上階を通り抜けるのはとても簡単だが地下は複雑である。毎週金曜、ここの地下に、珍しいポケモンである[[ラプラス]]が登場する。自転車で走行していてもズバットやイシツブテが頻繁に出現する。
+
; くらやみのほらあな
+
: 中はとても暗く、明かりをつけないと何も見えない洞窟。稀に[[ソーナンス]]や[[ノコッチ]]といった、希少なポケモンが出現する。
+
; アルフのいせき
+
: 26種類の[[アンノーン]]が生息する遺跡。遺跡の中の4箇所に石版のパズルがあり、これを解くと出現する[[アンノーン]]の種類が増えるしくみになっている。クリスタル版ではパズル部屋の壁に謎のアンノーン文字が書かれており、これをヒントにそれぞれある行動を起こすとサブイベントが発生する。モデルは[[キトラ古墳]]や[[高松塚古墳]]などの、[[明日香村]]の古墳群であると思われる。
+
; ヤドンのいど
+
: ヒワダタウンにたくさんいる[[ヤドン]]たちのすみか。ロケット団が侵入し、しっぽをヤドンから切り取り、高く売りさばこうとしている。
+
; ウバメのもり
+
: 昼間でも夜と間違えてしまうほど、木がうっそうと生い茂った森。戦いを挑んでくるトレーナーすら1人もいない(ただしクリスタル版では話しかけたときバトルになるトレーナーが1人だけいる)。この森には神様がいる、あるいは護り神がいるという伝説があり。[[ルギア]]に銀の葉っぱ、[[ホウオウ]]に金の葉っぱを持たせ、育てやに預けると、この森の祠に[[セレビィ]]の卵が置かれる、と言うデマが流れた。
+
; しぜんこうえん
+
: 緑豊かな公園で、週三回、虫取り大会が開かれる。一部の柵に穴が開いている。上述の通り、モデルは万博記念公園と思われる。
+
; やけたとう
+
: 昔は「カネのとう」という高い塔だったらしいが、火事にあって今は1階部分と地下しか残っていない。炎ポケモンのすみかである。また、伝説のポケモンである[[エンテイ]]、[[ライコウ]]、[[スイクン]]も棲んでいる(出会った瞬間逃走してしまう)。金・銀ではマップ上で三重塔のように描かれているが、クリスタルではグラフィックが変更され、2階以降が焼失したことが外からも見て取れるようになった。さらにクリスタルにおいては避けて通れないイベントが発生するようになった。
+
; スリバチやま
+
: 内部の洞窟には、雄大な滝と巨大な迷路が展開される、大きな山。最深部では「カラテだいおう」と呼ばれる人が修行しており、彼から珍しいポケモン・[[バルキー]]を受け取れる。上述の通り、モデルは比叡山であると思われる。
+
; ロケットだんのアジト
+
: チョウジタウンの土産屋の地下に広がる、3層構造のアジト。侵入者に対する監視システムや、パスワードシステムが導入されており、団員を倒してパスワードを聞き出さないと扉が開かない。面倒臭い地点の1つである。
+
; ラジオとう
+
: コガネシティにある、5階建てのラジオの放送局。「ラジオ回線でポケモンを無理矢理進化させる電波を流す」という計画の為、彼らに占拠される。ロケット団の幹部が多数登場し、クリアするためには地下通路やデパートなど、様々な施設をまわらないといけないようになっている。モデルは[[通天閣]]であると思われる。
+
; こおりのぬけみち
+
: フスベシティにつながる、凍りついた洞窟。滑る床や、押せる岩などの仕掛けが行く手を阻む。氷タイプのポケモンが多数現れる。クリスタルでは壁などが氷に描き換えられてより寒々とした洞窟となった。
+
; りゅうのあな
+
: フスベスティのドラゴンタイプのポケモン使いのトレーナーが修行する洞窟。主人公は、アイテム「りゅうのキバ」をとるためにこの洞窟に入る。金・銀バージョンでは、奥まで一本道の穴だが、クリスタルバージョンでは、ドラゴン系ポケモン使いのトレーナーとのバトルや、長老からの珍しいポケモンのプレゼントなど、イベントが増えている。
+
; チャンピオンロード
+
: ポケモンリーグに挑戦するなら、避けては通れない最終関門。ただし、今作でのチャンピオンロードは、他の作品のに比べて大幅に単純であり、中には仕掛けも無ければポケモントレーナーもいない。前作の面影をわずかに残すのみである。
+
; スズのとう
+
: 伝説のポケモン・[[ホウオウ]]が棲む、9階建ての塔。一方通行の段差や、ワープパネルが立ちはだかる。伝説のポケモンが登場するダンジョンなので、難易度はやや高め。さらにクリスタル版では2階より上へ進むために一定の条件をクリアする必要があるため(ライコウ、エンテイ、スイクンの三体を捕獲していなければならない)さらにハードルが高くなっている。
+
; うずまきじま
+
: 伝説のポケモン・[[ルギア]]が棲む、渦潮に囲まれた島々。複数の小島で構成されている。島の内部の洞窟には広大な迷宮が広がり水ポケモンのすみかになっている。洞窟の4つの入り口のうち、1つしか奥に進めるのはなく、さらに一歩道を間違うと他の入り口に逆戻りする仕掛けになっているので、[[ルギア]]に会うのはかなり難しい。モデルは[[渦潮]]で有名な[[鳴門海峡]]であると思われる。
+
; シロガネやま
+
: ジョウト、カントーのバッジを16個全部集めると行ける、最難関ステージ。ここには、貴重なポケモン・[[ヨーギラス]]や[[ムウマ]]が登場する。また、頂上では、今作の最強のトレーナーであるレッド([[ポケットモンスター 赤・緑|前作]]の主人公)が勝負を挑んでくる。レッドのポケモンのレベルは、最強のジムリーダーであるグリーンのポケモンよりさらに20以上高い。モデルは[[富士山]]だと思われる。
+
  
 
== その他 ==
 
== その他 ==
* 本作は前作の発売から間もない[[1996年]]の春に『ポケットモンスター2』として発表され、当初発売日は[[1998年]]の春とされていた。しかし開発が大幅に遅れ、当初に公開されたスクリーンショットと実際のゲーム画面とはかなり異なる。[[1997年]]夏の公式イベントで体験版(前述のスクリーンショットとほぼ共通で、製品版との差違が大きい)が出展されてから2年近く、新情報が全くと言っていい程公開されない期間があったため、一部では[[お蔵入り]]説まで囁かれていた。そのためか、[[1998年]][[コロコロコミック]]に『ピカチュウ』版の紹介記事と共に載せられた発売延期のお詫び文には、「『金・銀』は本当に発売します」と記載される。結果として発売されたのはさらにその1年以上後、『赤・緑』の発売から3年半以上が経過した時期であったが、それが本作の「前作の3年後の物語」という舞台設定とリンクし、リアルタイムで遊んでいた、即ち待ち続けていたプレイヤーにとって感慨深いものとなった。
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* 本作は前作の発売から間もない[[1996年]]の春に『ポケットモンスター2』として発表され、当初発売日は[[1998年]]の春とされていた。しかし開発が大幅に遅れ、当初に公開されたスクリーンショットと実際のゲーム画面とはかなり異なる。[[1997年]]夏の公式イベントで体験版(前述のスクリーンショットとほぼ共通で、製品版との差違が大きい)が出展されてから2年近く、新情報が全くと言っていい程公開されない期間があった。[[1998年]]の『[[月刊コロコロコミック]]』に『ピカチュウ』版の紹介記事と共に載せられた発売延期のお詫び文には、「『金・銀』は本当に発売します」と記載される。結果として発売されたのはさらにその1年以上後、『赤・緑』の発売から3年半以上が経過した時期であったが、それが本作の「前作の3年後の物語」という舞台設定とリンクしている。
* [[レアアイテム]]ながら効果が薄かったり、あるいは何の効果もないものが多い。森にあるほこらや滝にある建物など、意味ありげだが実は何もないオブジェクトも多く(ただしクリスタル版では追加されたイベントがある)、無責任なデマ情報の温床となったこともある。しかし、中にはアイテムコンプリートを目指すものも多く、小中学生世代に[[やり込み]]という概念を植えつけた功績は大きい。 低確率でしか入手できないものはもとより、前作を始めとした他のソフトとの連動を駆使しなければ揃えられないなど、ポケモンのコンプリートより敷居は高いと言える。
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* 当時任天堂はゲームボーイ用ロムカセットを[[台湾]]で製造していたが、発売同年9月に起こった[[921大地震]]で製造工場は大打撃を受けた。そのため、同年11月1日に予定していた[[ニンテンドウパワー]]用GBメモリカートリッジの発売を翌年3月1日に延期し、全製造ラインを本作に回すという緊急の処置を取った。だが、需要に対して供給は全く追いつかず、発売1ヶ月ほどは深刻な品薄状況が続いた。しかし、そのような事態に見舞われながらも本作は1999年ゲーム売り上げ本数1位となった。
* 『ファイアレッド・リーフグリーン』同様に、ファンの間では本作のリメイクが待ち望まれている。これは『金・銀』の伝説のポケモンであるルギア、ホウホウはゲーム上ではゲットできなかったり、スイクン、エンテイ、ライコウは最初のポケモンにより一体の登場であったり、ウツギ博士からもらえる最初の三匹は1ソフトにつき一体のみとGBA・DS版で手に入れるのに難しいことや、既に[[バッテリーバックアップ|バックアップ電池]]が切れたカートリッジが増えてきたことが主な理由である。『ファイアレッド・リーフグリーン』及び『ダイヤモンド・パール』での一部の描写がリメイクの布石では、と予測するファンもいるが現時点では公式発表は無い。
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* [[レアアイテム]]ながら効果が薄かったり、あるいは何の効果もないものが多い。森にあるほこらや滝にある建物など、意味ありげだが実は何もないオブジェクトも多い(ただしクリスタル版では追加されたイベントがある)。低確率でしか入手できないものはもとより、前作を始めとした他のソフトとの連動を駆使しなければ揃えられないなど、ポケモンのコンプリートより敷居は高いと言える。
* 本作で流れる一部の曲が、『ファイアレッド・リーフグリーン』において「ナナシマ」の曲としてリメイクしている。
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* 前作と違いゲーム開始時点では主人公の部屋にゲーム機が無いが、後述の「ふしぎなおくりもの」によって手に入る[[ファミリーコンピュータ]]・[[スーパーファミコン]]・[[NINTENDO64]]・[[バーチャルボーイ]]を任意で置くことが可能。
* シリーズ本編では唯一、[[サウンドトラック]]CDが発売されなかった。リメイクとともにこれを待ち望むファンの声も多い。
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* 本作で流れる一部の曲が、『[[ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン|ファイアレッド・リーフグリーン]]』において「ナナシマ」の曲としてリメイクされている。
* 今作品では、前作とは違いバグが少なくなったが、長期間使用しないでいると、データが初期化してしまう場合がある。
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* シリーズ本編では唯一、[[サウンドトラック]]CDが発売されていない。
*シリーズ中、最も単純な作品でもある。評価はあまり良いとはいえない。
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* 本作のみ母親に頼んで賞金を貯金しておくことが可能であるが、このシステムは後継作に採用されなかった。また、「きのみジュース」をはじめとした本作のみの道具も多く登場する。
*「ゲームとしてのの精度が著しく悪い」という、使用者も存在する。
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* [[スーパーゲームボーイ]]使用時の画面表示も前作から進化しており、特にポケモンの画像表示はゲームボーイカラー使用時と遜色の無いレベルにまで進歩した。
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* 本作はバックアップ用電力と時計機能の電力を同じ電池から供給しているため、通常のカートリッジより電池消費量が激しい。発売から10年近くが経過した現在では、既に電池が切れているカートリッジも多くなっている。
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* スピードアップアイテムの変更として[[自転車]]が[[スケートボード]](アイテム名は『スケボー』)になると幾つかの雑誌で発表され、公式イラストも登場したが、結局変更されず、自転車のままだった。また同時に「相手トレーナーのポケモンを捕獲できるようになる」というシステムも発表されたが、こちらも廃案となった(このアイデアは『[[ポケモンコロシアム]]』の「スナッチ」として採用された)。
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* [[シンガポール航空]]の一部の便では、座席モニターで『ピカチュウ』版と共に、『金・銀』版がプレイできる。
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== 脚注 ==
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[[Category:ポケットモンスター|きんきん]]
 
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[[tr:Pokémon Gold ve Silver]]

2020年1月12日 (日) 20:06時点における最新版

ポケットモンスター 金・銀』は1999年11月21日任天堂より発売されたゲームボーイ用ゲームソフトの総称。ジャンルはRPG。ポケットモンスターシリーズ本編の第2作である。マイナーチェンジ版である『ポケットモンスター クリスタルバージョン』もこの項で扱う。

この項ではこれら3つのバージョンについて扱い、リメイク版である『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』は別項で解説する。

ポケットモンスター 金・銀[編集]

ポケットモンスター 金・銀
ゲームジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ゲームボーイ
開発メーカー ゲームフリーク
運営メーカー  
発売メーカー 任天堂
バージョン  
プレイ人数 1 - 2人(対戦・交換など)
ソフト媒体 ロムカセット
バックアップおよび内部時計電池搭載
稼動時期  
運営開始日  
発売日 日本の旗 日本 1999年11月21日
販売価格 日本の旗 日本 3,990円(税込)
利用料金  
使用ブロック数  
対象年齢  
コンテンツアイコン  
使用可能デバイス  
必要環境  
使用ゲームエンジン  
使用基板  
販売本数 日本の旗 日本 約717万本
:約353万本+:約364万本)
世界 約2310万本
その他の情報  
テンプレート(ノート)

概要[編集]

ジョウト地方を舞台にしたポケモントレーナーの冒険と闘いを扱った物語。前作『赤・緑・青・ピカチュウ』から3年後の設定となっており、前作と関連したエピソードも多く語られる。

ポケモンの種類が大幅に増え、計251種類となった(幻のポケモンを含む)、また技も増えて計251種類となった。パッケージのポケモンは『金』がホウオウで『銀』がルギア。最初に選ぶ3匹のポケモンはチコリータヒノアラシワニノコであり、幻のポケモンはセレビィ。本作に登場するポケモンのリストはジョウト順のポケモン一覧を参照。

博士やライバルといったシリーズ定番のキャラも個性的で、多少頼りなさげな若い博士とポケモンを盗むという非行少年的アウトローなライバルが主人公の冒険を盛り上げる。

本作はジョウトとカントーの、2つの地方を相互的に行き来できる。シリーズ中2つの地方を舞台にしているのは本作だけである。このためバッジの合計数が16個と多く、ストーリー展開もあらゆるバージョンの中で最も長い。

ジョウト地方の建物などのグラフィックは前作とは異なっているが、カントー地方の建物などのグラフィックは前作に準じたものになっている。ただし、一部洞窟などにおける岩のグラフィックなどは変更されている。

前作(『赤・緑・青・ピカチュウ』)と通信して、ポケモンを「交換」することも可能である(バグ技などを使用した不正なデータは受け付けないようになっている)。旧作から新作へと一方的なデータコンバートを行うゲームは多いが、相互に通信可能なものは稀である。また、本作は後に発売するゲームボーイアドバンス版やニンテンドーDS版のポケモンにも通じるシステムの基礎を作り上げている。

『金・銀』のポケモンはそれぞれ(一部を除き)グラフィック・図鑑の説明が異なる。図鑑の説明が異なる点はその後のシリーズにも継続されるが、同時発売の2作でグラフィックが異なっていたのは本作のみである。

主な新システム[編集]

  • 大部分のポケモンに「性別」の要素が加わった。♂と♀を一緒に「育て屋」に預けると「タマゴ」が手に入ることもある。ただし、同じグループ同士の組み合わせにでないと入手できない(メタモンの場合はほとんど全ての組み合わせで性別関係なくタマゴを手に入れることが出来る)。
  • 本作からバトル画面に青いバーが表示された。これはそのポケモンの次のレベルまでの経験値であり、ステータス画面を見なくてもアナログ式に判断できる。
  • 新タイプに「あく」「はがね」が追加され、タイプ間の相性も若干修正された。また、一部の技のタイプ[1]や威力、命中率、(相性以外の観点での)効果なども若干修正された。
  • 前作の能力のステータスの特攻と特防に統一されていた「とくしゅ」が「とくこう」と「とくぼう」に分かれた。これにより個性的な育て方が可能になり、より対戦の戦略性が増した。
  • ポケモンに1つだけ道具を持たせることができる。これにより対戦の戦略性が増した。
  • ポケモン全体になつきのシステムが導入され、進化にも影響を与えた。
  • 勝負を挑んでくるトレーナーの名前が、前作の「肩書き」のみではなく「肩書き+名前」で表示されようになった。具体的には、ロケット団員を除く全てのトレーナーに固有名が付くようになった。
  • 電話登録イベントの登場。電話登録可能なトレーナーは最初通常のトレーナーと同じように戦うこととなるが、バトルに勝利した後話しかけると電話登録を持ちかけてくる。電話登録を行うと再バトルの誘いが来たり珍しいポケモンの出現情報を得ることが出来るようになる。
  • 1日1個ずつ「きのみ」が採れる。ポケモンに回復アイテムとして持たせたり、特殊なモンスターボールの材料(ぼんぐり)となる。
  • ゲームボーイカラーの赤外線ポートを利用した手軽な通信「ふしぎなおくりもの」ができる。歩数計ゲーム『ポケットピカチュウカラー』とも連動。なお、赤外線通信は次世代ハードに引き継がれなかったこともあり、シリーズ通して本作のみに使われている。
  • きのみやふしぎなおくりものなど、各種イベントにより条件付ながらも多くの非売品を入手することが可能となった、複数回バトル可能なトレーナー増加により賞金稼ぎが容易になった、など資源難の問題が改善している。
  • ゲームボーイカラーが発売されたため、本作から色違いのポケモンが導入された。これは旧式でのプレイ画面(モノクロ)では確認しにくいが、判別可能なアクションを入れる(出現時に光る)と言う考慮がなされている。
  • ポケルスと呼ばれるボーナス要素として扱われる状態変化の導入。これも、金・銀・クリスタルから全作品に使われている。

時計機能[編集]

本作の最大の特徴となるのが、カートリッジ内に内蔵された「内蔵式電池」の搭載による時計機能である。これは、カートリッジ内に時計が内蔵される事で実現しており、これによって現実と連動した時間や曜日の概念が存在するようになり、特定の時間帯や曜日にしか出現しないポケモンがいたり、発生しないイベントがある。

ただし、時計の電池はバッテリーバックアップと共用な為に、この作品において、『内蔵電池が切れるとデータが消えてしまい、その後もいくらレポートを行ってもデータ保存も出来なくなる』という、致命的な欠点が生まれてしまっており、発売から10年近くたった現在では殆どのカートリッジの内蔵電池がバッテリー切れを起こしている。

このバッテリー切れの問題を解消する方法は、自力か又は任天堂に依頼して内蔵電池の交換を行う事であるが、自力で行う場合はセーブデータを消失する危険性があり、また任天堂での依頼は現在、終了を迎えてしまっている。『ポケモンスタジアム 金・銀』に、ポケモンやアイテムのデータを移植するのが、もっとも安全にデータを保存しておく方法であるといえる。

1世代後の『ルビー・サファイア・エメラルド』では、きのみの成長や一部のポケモンの進化に影響を与える程度でプレイ中に意識することは少ない。これはRTCによって制御されているために本作同様に電池が切れると効果がなくなるが、セーブデータは保持される。

2世代後の『ダイヤモンド・パール・プラチナ』で、ハードの時計機能を利用して再現される。これはルビー・サファイア・エメラルドより金・銀・クリスタルに近いシステムになった。

ポケットモンスター クリスタルバージョン[編集]

ポケットモンスター クリスタルバージョン
ゲームジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ゲームボーイカラー
開発メーカー ゲームフリーク
運営メーカー  
発売メーカー 任天堂
バージョン  
プレイ人数 1 - 2人(対戦・交換など)
ソフト媒体 ロムカセット
バックアップおよび内部時計電池搭載
稼動時期  
運営開始日  
発売日 日本の旗 日本 2000年12月14日
販売価格 日本の旗 日本 3,990円(税込)
利用料金  
使用ブロック数  
対象年齢  
コンテンツアイコン  
使用可能デバイス  
必要環境  
使用ゲームエンジン  
使用基板  
販売本数 日本の旗 日本 約187万本
その他の情報 モバイルアダプタGB対応
テンプレート(ノート)

概要[編集]

『金・銀』のマイナーチェンジ版で、モバイルシステムGBの戦略商品として発売された。第一世代や『金・銀』とも通信可能であるが、ゲームボーイカラー専用となったので、旧式のゲームボーイでは利用できない。カートリッジは半透明の水色となっており、基板の裏にはクリスタル模様の印刷がされている。ポケモンの覚える技などが一部変更されていたり、野生ポケモンの分布も大きく変更された。特に夜間は水上以外のフィールドにみずタイプのポケモンが多く出現する。

基本的なストーリーは『金・銀』と同様だが、パッケージを飾る伝説のポケモン・スイクンを巡る物語とその他サブイベントが新たに追加される。その他に、シリーズで初めて主人公に女の子を選ぶことができるようになり、バトル画面で(相手トレーナーがポケモンをボールから出した時や、野生ポケモンとのエンカウント時などに)ポケモンに動作が加わり、随所において『金・銀』からの変更が加わっている。また、『金・銀』ではゲーム中のグラフィックと公式イラストとで色・デザインが異なっていたポケモンのグラフィックが公式イラスト準拠となった(グラフィックの全体的なデザインは、一部金銀版と共通しているものが多い)。

モバイルアダプタGBと携帯電話を接続して専用サーバ(注:現在は既にサービスを終了)にアクセスすると、ポケモン交換の仲介機能を利用できたり、全国のポケモンバトルトーナメントの優勝決定戦などのハイレベルなバトルの再現データや、月刊の「ポケモンニュース」などのデータをダウンロードできた。「バトルタワー」の敵データに至ってはプレイヤー側からアップロードすることもできた。さらに期間限定で「ジーエスボール」というアイテムが貰えることにより、幻のポケモンセレビィをゲットする機会を得られた。このようなネットワークサービスは2世代後の『ダイヤモンド・パール』にも採用されているが、それまではポケモンシリーズ中でも本作が唯一であった。知り合いとのポケモン交換・通信対戦はサーバを介さないため、現在でも利用が可能。

その他の金・銀バージョンとの相違点[編集]

  • ゲーム開始時に男女選択が出来るほか、主人公の家やウツギ博士の研究所で起こるイベントも多少変更されている。
  • 町から道路へ移動するなどマップ上における場所が切り替わったとき、進入した場所の名前がポップアップで画面下部に表示されるようになった。ただし建物の中など一部では表示されない。
  • エンテイ、ライコウ、スイクンに関するイベントや画面上における処理の変更。フィールド上でそれと分かるように描画されるほか、戦闘時のBGMが普通のポケモンの時と違う。
  • アルフの遺跡のパズルの小部屋の奥にアンノーンで文字が書かれている。文字をヒントに特定のアクションを起こすと扉が開き、隠し部屋に進めるようになっている。
  • エンジュシティ内にある焼けた塔のデザイン変更と関連イベントの追加・変更、スズの塔関連のイベント大幅追加。
  • コガネシティでゲームコーナーのコインと引き換えでポケモンに技を覚えさせることの出来るイベントがある。
  • ポケモン1匹1匹に記録される情報の追加。主人公の性別や出会った場所・時間などが記録されるようになった。
  • 電話機能の大幅な改善と関連イベントの追加。金銀版ではバトル後に没個性化していた電話登録可能トレーナーの性格設定が明確化された(初バトル時の性格設定を電話応答の性格設定に反映させた)ほか、再バトル発生条件や登録プロセスが一部変化している。また、電話登録を行った後に非買アイテムを提供してくれるイベントなども追加された。
  • ガンテツイベントの仕様変更。金銀版では一日一個のボールしか作ってもらえなかったが、クリスタル版ではぼんぐりを用意した数だけボールを作ってもらえる。ただし一日一種類のみ。
  • ポケモンがアクションをするようになった。後の『エメラルド』などとはちがい、動くのは敵ポケモンのみで味方ポケモンは前作までと同様動かないが、ポケモンが進化した時や、「つよさをみる」のステータス画面などでのみ見られる特定の動作も用意されているなど、細かく設定されている。

登場人物[編集]

ポケットモンスターの登場人物 を参照

世界観[編集]

ポケットモンスターの地名一覧 を参照

その他[編集]

  • 本作は前作の発売から間もない1996年の春に『ポケットモンスター2』として発表され、当初発売日は1998年の春とされていた。しかし開発が大幅に遅れ、当初に公開されたスクリーンショットと実際のゲーム画面とはかなり異なる。1997年夏の公式イベントで体験版(前述のスクリーンショットとほぼ共通で、製品版との差違が大きい)が出展されてから2年近く、新情報が全くと言っていい程公開されない期間があった。1998年の『月刊コロコロコミック』に『ピカチュウ』版の紹介記事と共に載せられた発売延期のお詫び文には、「『金・銀』は本当に発売します」と記載される。結果として発売されたのはさらにその1年以上後、『赤・緑』の発売から3年半以上が経過した時期であったが、それが本作の「前作の3年後の物語」という舞台設定とリンクしている。
  • 当時任天堂はゲームボーイ用ロムカセットを台湾で製造していたが、発売同年9月に起こった921大地震で製造工場は大打撃を受けた。そのため、同年11月1日に予定していたニンテンドウパワー用GBメモリカートリッジの発売を翌年3月1日に延期し、全製造ラインを本作に回すという緊急の処置を取った。だが、需要に対して供給は全く追いつかず、発売1ヶ月ほどは深刻な品薄状況が続いた。しかし、そのような事態に見舞われながらも本作は1999年ゲーム売り上げ本数1位となった。
  • レアアイテムながら効果が薄かったり、あるいは何の効果もないものが多い。森にあるほこらや滝にある建物など、意味ありげだが実は何もないオブジェクトも多い(ただしクリスタル版では追加されたイベントがある)。低確率でしか入手できないものはもとより、前作を始めとした他のソフトとの連動を駆使しなければ揃えられないなど、ポケモンのコンプリートより敷居は高いと言える。
  • 前作と違いゲーム開始時点では主人公の部屋にゲーム機が無いが、後述の「ふしぎなおくりもの」によって手に入るファミリーコンピュータスーパーファミコンNINTENDO64バーチャルボーイを任意で置くことが可能。
  • 本作で流れる一部の曲が、『ファイアレッド・リーフグリーン』において「ナナシマ」の曲としてリメイクされている。
  • シリーズ本編では唯一、サウンドトラックCDが発売されていない。
  • 本作のみ母親に頼んで賞金を貯金しておくことが可能であるが、このシステムは後継作に採用されなかった。また、「きのみジュース」をはじめとした本作のみの道具も多く登場する。
  • スーパーゲームボーイ使用時の画面表示も前作から進化しており、特にポケモンの画像表示はゲームボーイカラー使用時と遜色の無いレベルにまで進歩した。
  • 本作はバックアップ用電力と時計機能の電力を同じ電池から供給しているため、通常のカートリッジより電池消費量が激しい。発売から10年近くが経過した現在では、既に電池が切れているカートリッジも多くなっている。
  • スピードアップアイテムの変更として自転車スケートボード(アイテム名は『スケボー』)になると幾つかの雑誌で発表され、公式イラストも登場したが、結局変更されず、自転車のままだった。また同時に「相手トレーナーのポケモンを捕獲できるようになる」というシステムも発表されたが、こちらも廃案となった(このアイデアは『ポケモンコロシアム』の「スナッチ」として採用された)。
  • シンガポール航空の一部の便では、座席モニターで『ピカチュウ』版と共に、『金・銀』版がプレイできる。

脚注[編集]

  1. 主な例として、かみつくが「ノーマル」から「あく」に変更され、既存のタイプではあるがからてチョップも「ノーマル」から「かくとう」に変更された。


ポケットモンスター

世界観[編集]

ポケモン[編集]

概説
ポケットモンスター (架空の生物)
ポケモン一覧 (全国図鑑順)
1-5125:ピカチュウ) - 52-101 - 102-151151:ミュウ) - 152-201 - 202-251 - 252-297 - 298-342 - 343-386 - 387-440 - 441-493 - 494-545 - 546-598 - 599-649 - 650-721 - 722-809- 810-
バグポケモン・デマポケモン

けつばん

人物[編集]

地理[編集]

地方
本編の地方 (カントー地方 - ジョウト地方 - ホウエン地方 - シンオウ地方 - イッシュ地方 - カロス地方 - アローラ地方)

ゲーム[編集]

本編[編集]

GB[編集]
第1世代 赤・緑・青・ピカチュウ
第2世代 金・銀・クリスタル
GBA[編集]
第3世代
オリジナル ルビー・サファイア・エメラルド
リメイク ファイアレッド・リーフグリーン
DS[編集]
第4世代
オリジナル ダイヤモンド・パール・プラチナ
リメイク ハートゴールド・ソウルシルバー
第5世代 ブラック・ホワイト(2)
3DS[編集]
第6世代
オリジナル X・Y
リメイク オメガルビー・アルファサファイア
第7世代 サン・ムーン
第7世代

その他[編集]

関連する人物[編集]

田尻智 - 増田順一 - 杉森建 - 石原恒和 - 田中宏和 - イマクニ? - 久保雅一

関連企業[編集]

任天堂 - クリーチャーズ - ゲームフリーク - ポケモン (企業)

反ポケモン勢力[編集]

日野晃博 - レベルファイブ - 妖怪ウォッチ - 朝鮮民主主義人民共和国 - 大韓民国 - 中華人民共和国 - 民進党 - 社民党 - 共産党 - デジタルポケットモンスター (デジモン) - たまごっち - バンダイ - ロボットポンコッツ - 真・女真転生デビルチルドレン - モンスタープラネット - グリー - 小西紀行 - ミラクルぐっち - 中核派
ca:Pokémon Gold, Silver i Crystal

de:Pokémon Goldene und Silberne Editiones:Pokémon Gold y Silver fi:Pokémon Gold ja Silver fr:Pokémon Or et Argent hr:Pokémon Gold i Silver id:Pokémon Gold dan Silver it:Pokémon Oro e Argento ko:포켓몬스터 금·은 no:Pokémon Gold og Silver pl:Pokémon Gold i Silver pt:Pokémon Gold & Silver simple:Pokémon Gold and Silver sv:Pokémon Gold och Silver tr:Pokémon Gold ve Silver